そんなに・・・◆ <W杯>ベスト16で負けてもゴミ拾った日本…感動ショーの後ろには「迷惑意識」 ◆
「決勝トーナメント1回戦敗退後も途方もないショーが続いた」 米紙USAトゥデイは2日(現地時間)、2018ワールドカップ(W杯)ロシア大会決勝トーナメント1回戦の日本-ベルギー戦(2-3ベルギー勝利)が終わった後、このように報じた。
同メディアが言及した「途方もないショー」とは試合のことではなかった。 試合終了後、観覧席で取った日本ファンの行動について説明したものだ。
この日の試合で勝利を逃して悲しみを隠すことができなかった日本ファンは、運動場が徐々に静かになると、それぞれ青色のビニール袋を手に客席に捨てられたゴミを一つ一つ拾った。 顔に白くペイントをしてピッチに向かって大声で応援していたファンも、日の丸の旗を体に巻きつけたまま手の感覚がなくなるまで拍手をしていた人も同じだった。 日本代表選手もロッカールームをきれいに清掃した後、自国に戻った。 整理されたロッカールームには「ありがとうございます。 日本」という意味の言葉をロシア語で書いた紙をテーブルの上に置いた。 これを見た国際サッカー連盟(FIFA)の職員は感銘を受けてロッカールームを撮影した写真をツイッターで紹介した。
韓国では2002韓日W杯の時の応援団「赤い悪魔」が街頭応援で見せたこのような姿が海外メディアの注目を浴びた。 ところが他国で開かれたアウェイチームの応援団がこのような行動を見せたことが注目を浴びたのは異例という評価がある。
彼らはなぜ異国の地でもこのような行動を取ったのだろうか。 韓国SNS利用者や外信は不思議だという反応を主に見せているが、韓国の日本専門家は「ごく平凡な日本人の姿」と評価する。 専門家が真っ先に言及するのは日本の「迷惑意識」だ。 子どものころから「他人に迷惑をかけてはいけない」という意識を自然に身につけたということだ。
高麗(コリョ)大学日本語日本文学科のソ・スンウォン教授は「日本では幼稚園の時から実習を通じて公衆道徳意識を子どもたちに教える」とし「その結果、このような意識が社会的なルールとして軌道に乗り、その意識は外国に出たからといって変わることはない」と分析した。
反面、日本人の今回の行動を別の視角から見る向きもある。 匿名を求めた外交専門家は「W杯というグローバル行事だったため、西欧世論に対する意識がある程度反映されたかもしれない」と評価した。 この専門家は「日本人との個人的な関係のために名前を明かすことはできない」とし「選手団と応援団は皆、日本を代表するという意識を持っていた中で、『何か違う姿を見せよう』と考えたかもしれない」と分析した。 この人物はまた「習慣化した行動を最大化することによって『差別化された日本人』を自ら発見する過程という解釈も可能だ」と説明した。 ただし、このような分析が主流というわけではない。
現代日本学会長を務めた国防大学のパク・ヨンジュン教授は「私も日本留学時代、このような行動の理由が気になって日本人によく聞いたことが思い出される」とし「2011年福島原発事故の時も世界が日本に注目し、その血なまぐさい場所の中でも日本人が見せた秩序意識に世界が感心した。 そのような姿を見る時、ロシアW杯で見せてくれた日本サッカーファンの行動が西欧世論を意識したためだと見るのは難しいと思う」と話した。
こうした意見がある中、韓国人の意識を日本と比較しながら自虐のほうへ流れる雰囲気を警戒する声もある。 実際、SNSでは「韓国人の国民性ははるかに下だ」 「我が国にはマナーのない人だらけ」というコメントが出回っている。 ソ・スンウォン教授は「米国・欧州の人々と比較すると、韓国の水準はそれなりに高く、劣っているわけではない」とし「韓国人も世界的に見た時、水準が高いという点を忘れずにいて、一層発展させていくように努力するのが合理的だ」と話した。
赤い悪魔のイ・ドンヨプ議長も「我々も我々だけの秩序意識をW杯で実践した」とし「海外メディアが日本だけを注目したとからといってその国を蔑視するつもりはなく、引き続き先進的な応援文化を作り出ていく」と明らかにした。--- 中央日報(2018/07/04)より 抜粋 ---