今年も・・・◇◆ 米中の圧力で…韓国・文大統領“窒息”寸前!? ◆◇
文在寅(ムン・ジェイン)大統領にとって、厳しい2020年になりそうだ。 米国から在韓米軍駐留費用の5倍増を求められ、その代案として中距離ミサイルの半島配備を求められた。 その一方で、中国の習近平国家主席からは首脳会談の席上、翻意を迫られたという。 “風見鶏外交”で急場をしのぎ、ついに袋小路に追い詰められた文大統領。 ジャーナリストの須田慎一郎氏が、極秘情報とともに半島情勢を分析する。
「今、青瓦台(大統領府)では、米国、中国両大国から強烈なプレッシャーを受けて、まさに窒息寸前の状況まで追い詰められている。 しかし、そうした状況を招いてしまったのも、ほかならぬ韓国、というよりも文在寅大統領自身なのだ…」 韓国軍の佐官級幹部が冷ややかな口調でこう言う。 これまで韓国は、こと安全保障政策に関しては、米国、中国の両大国に対しての、そのどちらかの機嫌を損ねないという点を最優先にしてきたといっていいだろう。 見方を変えれば、米中両大国を、天秤にかけることで、米中対立が激化する中でうまく立ち回ろうとしていたのである。
しかし、そうした韓国の戦略も、ここに来て完全に破綻してしまったとみていいだろう。 破綻劇の第一幕があったのは、昨年11月19日。 この日、韓国・ソウルで米韓の実務者による在韓米軍の駐留費用の分担をめぐる会議が開かれていた。 「何とこの協議が、開始からわずか1時間で決裂してしまったのです。 米国側の要求は、韓国側の負担を現状の5倍超となる年間50億ドルにすること。 とはいえ、韓国側としてはとても飲める要求ではありません。 このため協議をできるだけ長引かせて、結論を先送りしようとしていたのです」(韓国外務省幹部)
しかし、そうした韓国側の思惑については、米国側はとっくに見抜いていたのが実情だった。 「だからこそわれわは、一方的に交渉を打ち切ったのです。 韓国側は、こうしたことになるのは想定外だったようで相当に慌てていましたよ」(米国政府関係者)
このコメントからもうかがえるように、19日の交渉決裂は米国側にとっては予定の行動だったようだ。 「実を言うと、われわれアメリカサイドにとって、駐留費用の増額問題は、優先順位のトップに位置するテーマでも何でもない。 最も重要なテーマは、韓国に中距離ミサイルを配備すること、それを文政権が受け入れることなのです」(前述の米政府関係者)
とはいえ、中距離ミサイルの配備については、それが中国サイドから猛烈な反発を招くのは必至だった。 第二幕となったのは、昨年12月17~18日にかけてソウルで再開された、米軍の駐留費用を巡る協議だった。 「この一件に関する協議は、これで5回目となり、米国は協議の最終リミットを12月末までと設定していました。 そして米国側はそのぎりぎりになって、『駐留費用はこれまで通りでいいから、中距離ミサイルを配備しろ』と言ってきたのです」(韓国外務省幹部)
とは言っても、この米国側の“新要求”については、広く公表されたものではない。 「あまりにもナイーブな内容を含んだ要求だったので、担当者限定の扱いになりました。 したがって、外部に漏れるはずもなかったのですが、すぐに中国側に伝わることになったのです」(前述同) 12月23日、中国の習近平国家主席と文大統領が、北京の人民大会堂で約1時間の会議を持った。 その席上、習主席は文大統領に対して、「在韓米軍のミサイル配備については韓国側の適切な対応を求める」と強く要求したのだ。
これが第三幕だった。 「その意味するところは、『中距離ミサイルの配備はするな』ということにほかなりません。 その要求を飲めば、間違いなく米国の怒りを買うことになる。飲まなければ、中国から手痛いしっぺ返しを食うことになる。 そうした意味で文大統領は絶体絶命のピンチに追い詰められているのでは…」(前述同) さて、文大統領は、最終的にどのような判断を下すのだろうか。 さりとて文大統領に残された時間はあとわずか。 どっちにころんでも、韓国にとって厳しい局面を迎えることになるのは確実だ。--- zakzak by 夕刊フジ(2020.1.6)より 抜粋 ---